ジベレリン液剤 40ml
■特徴(2021/10月時点)
かんきつの花芽抑制、落下防止などに用いられます。
※ぶどうには使用できません。
特長
植物の生長を促す効果があります。
種々の植物の単為結果を誘起します。
開花に低温処理や長日条件を必要とするものでは、春化処理が代行され花芽形成、開花促進が認められます。
※『適用作物・適用病害虫について』
農薬の登録・失効については、随時変更される場合がございます。
下記のサイト等で最新情報を入手して、正しくご使用下さい。
☆農林水産消費安全技術センター
【http://www.famic.go.jp】
[使用上の注意]
〔1〕薬液の調製法及び取扱い上の注意
(1)使用に当ってはその都度溶解調製することが望ましい。溶解後放置すると効力が低下する場合があるので、なるべく調製当日に使い切ること。
(2)ボルドー液等アルカリの強い薬剤との混用はさけること。
(3)本剤の使用に当っては使用濃度、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
〔2〕使用上の注意
(1)ぶどう
ぶどうには場合によってはサビ果の発生等、果実に障害が起こることがあるので、使用しないこと。
(2)かんきつ(温州みかん、伊予柑、不知火、サガマンダリン、ぽんかん)
<花芽抑制による樹勢の維持>
1. 衰弱した樹勢のものに使用しても期待した効果が得られない場合があるので、衰弱した樹には使用しないこと。
2. 低温が続いた年(極端な低温の年)または花芽の減少が予測される裏年の場合は、遅い時期の低濃度処理を心がけること。
3. 散布の際は薬液が葉先からしずくとなり落下する程度に散布すること。
<落果防止>
1. 本剤処理により生理落果が軽減され着果が安定するが、品種等により本剤に対する感受性が異なるので、初めての品種等に使用する場合は最寄りの指導機関の指導を仰ぐか自ら事前に薬効薬害を確認した上で使用すること。
2. 果面の粗滑や果皮の厚さ等果実品質への影響が懸念される場合があるので、使用時期、濃度は守ること。
(3)ワシントンネーブル
1. 異常に結果歩合の低いものは処理しても効果の上がらないことがある。
2. 通常幼果1果当り小型噴霧器で0.1〜0.2mL程度を噴霧する。
(4)日向夏
散布の際は薬液が花または幼果から滴り落ちる程度に散布すること。
(5)かき(富有)
1. 本剤の適用地帯は火山灰土で生理落果の多い地帯及び単植園で若木(8年生まで)の地帯である。
2. 散布時期が早すぎると結実しても果実が小さくなるおそれがあるので、十分注意すること。
3. 本剤の散布により結実が過多となった場合は果実が小さくなる傾向があるので仕上げ摘果を行い着果量を調節すること。
4. 散布は幼果及びへたを対象にして十分かかるよう入念に行うこと。
(6)みつば(露地)
1. 散布する場合、葉の表裏に十分付着させること。
2. 高温長日条件下の散布は抽苔しやすくなるので、秋作を中心に処理した方がよい。
(7)みつば(軟化)
1. 灌水は処理の当日はさけ、翌日に行うこと。
2. 散布により発生茎数が多くなるので根株の伏込みは心持ち加減すること。
(8)セルリー
定植後1ヵ月以内に散布すると「ス」が入りやすくなるのでさけること。
(9)ふき
収穫間近に散布すると効果が減少することがある。
(10)春うど
芽及び根株が十分したたる程度に散布又は瞬間浸漬すること。灌水は処理の当日はさけ、翌日に行うこと。伏込み後の目土の上からの散布は根株に吸収され難いのでさけること。
(11)トマト
トマトの落果防止剤を使用した後散布すると効果が若干劣るので、本剤を先に散布するか、混用して使用すること。
(12) いちご
<着果数増加・熟期促進>
1. 処理したいちごの果柄がのび、花、果実が葉の上に出た頃寒波がくると特に寒害を受け易いので防寒に留意すること。
2. 本剤の散布適期は休眠に突入して矮化が始まる直前であり、休眠に入ってからでは効果が期待できないので、時期を失わないよう、いちごの生育状況に応じて散布時期を決めること。
又、第1回目処理後、生育状況をみながら必要に応じて追加処理をすること。
3. 過剰散布は根の発育抑制やくず果を増加させるので、使用濃度、散布液量を厳守すること。
<果柄の伸長促進>
処理したいちごの果柄がのび、花、果実が葉の上に出た頃寒波がくると特に寒害を受け易いので防寒に留意すること。
(13)ごぼう
1. 厳寒期は被覆資材等を利用して防寒に留意すること。
2. 第1回目処理後、生育状況をみながら必要に応じて追加処理をすること。
(14)花き
1. 処理濃度、量、回数は必要最小限にとどめ、徒長や軟弱化を防ぐため栽培管理には十分注意すること。
2. 処理の際には花蕾のある中心部めがけて噴霧すること。
3. チューリップ
<開花促進>
イ.本剤のチューリップへの利用は促成栽培(促成栽培、半促成栽培)に使用する。
ロ.処理時期は草丈が7〜20cm(適期:10〜15cm)の頃である。
ハ.ジベレリン溶液は筒状の葉の中心部に1回又は2回(7日おき)滴下する。滴下量が多くなると薬液があふれ通常は溜る量が過剰分に引きづられて流出し、効果が不安定になるので注意する。1.0mLの滴下であふれる場合は、保持される最大量に止めること。
ニ.滴下前に灌水をすませ、筒状の葉の中の水はあらかじめ取り除いておく。滴下後は2〜3日灌水をひかえる。
ホ.品種により、感受性の差異が見られるので感受性の強い品種(ウィリアムピット、ゴールデンハーベスト等)を選んで使用するのが有利である。
<花丈伸長促進及び茎の肥大促進>
イ.本適用は促成栽培を対象とし、花丈伸長及び茎の肥大を促し「切花」の品質向上を目的とする。
ロ.微量で鋭敏に作用し、過量の場合、花弁の奇形や肥厚の生育異常、葉や花の着色不良若しくは色抜けの生理障害等の薬害が発生しやすいので、使用時期、使用濃度及び使用方法を厳守し、滴下処理に際しては、液が葉筒内より漏出しないよう注意すること。薬害回避には草丈7〜8cmとやや早い時期の低濃度処理をこころがけること。
ハ.本適用の効果には品種間差異があるので、促成栽培品種であっても事前に最寄りの指導機関等の指導を受け、効果及び薬害の有無を確認してから使用濃度等を決めること。
4. てっぽうゆり
イ.球根の低温処理は8〜13℃ 7週間とするが、本剤によって発芽が早まる場合があるので、発芽状態を見ながら発芽が始まれば、7週間が経過していなくとも出庫する。
ロ.本剤処理によって休眠が打破され発芽率が向上するが、発根は抑制される。従って定植時期が高温の場合は根の発育が悪くなり、その結果切花重量の減少等の障害を受けやすい。この高温障害防止策として次の処理をすることが望ましい。
○ 球根は100g以上の大球を用いること。
○ 定植時よしずや寒冷紗の被覆等によって温度を下げるような管理をすること。
○ 生育初期に2〜3回尿素等の葉面散布剤の散布を行うこと。
ハ.従来の温湯処理によって根ダニの発生を同時に抑えていたところでは、本剤の処理によっては根ダニの抑制効果はないので、殺ダニ剤等の利用によって発生を防止するよう留意する必要がある。
5. さつき
さつきの未開花苗に使用する場合は、茎の伸長状況を見ながら対象品種の成木の開花時期を参考にして、使用時期を決めること。
6. さくら(切り枝促成栽培)
イ.単独処理では効果が劣るので、温湯処理と組み合せて使用すること。
ロ.休眠が深い時期の処理は効果が出にくいので、自発休眠の浅い時期に処理すること。
〔3〕適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬効薬害の有無を十分確認してから使用すること。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
人畜に有毒な農薬については、その旨及び解毒方法
本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意すること。
眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けること。
使用後は洗眼すること。
水産動植物に有毒な農薬については、その旨
通常の使用方法ではその該当がない。
引火し、爆発し、又は皮膚を害する等の危険のある農薬については、その旨
危険物第四類アルコール類に属するので火気に十分注意すること。
貯蔵上の注意事項
火気をさけ、直射日光が当たらない低温な場所に密栓して保管すること。
ジベレリン液剤 40ml