山田朱美 5 1912年4月14日午後11時ごろ、タイタニック号は北大西洋上にて氷山と衝突し、4月15日午前2時から3時の間に沈没しました。生存者は乗客2201人のうち771人。映画は生存者の証言を元に、事故の発生から沈没までをドキュメンタリー風に描いています。一等船客から移民の子供まで、この悲劇といかに向き合って、各々のモラルに従ってどのように行動したか、大変説得力のある映画になっています。有名なエピソードですが、船のバンドが乗客を落ち着かせるために演奏し続けました。その最後の演奏曲目は、讃美歌320番 「主よ、みもとに(Nearer, My God, to Thee)」でした。一般的な葬送の曲ですから、事実と思うといっそう胸に迫ります。古いものですが「タイタニックの悲劇」を描いてこの映画を越えたのは未だないと思っています。ディカプリオ君、ごめんね。