雷電Mk ii 4 SonyWH1000が全力で80点を取りに行くヘッドホンだとすれば、CrusheEvoは全力を出した結果80点だったヘッドホン。デザインは人それぞれの好みがあるため完全に主観となるが、全体的にまとまっていてロゴも主張し過ぎず良い感じ。しかし、利便性のためか大型の操作ボタン類はおもちゃのような印象を受けざる負えない。SONYならタッチパッドや小型でも使いやすいようにボタンの配置を工夫するところだが、このモデルの場合は個性的とも少し投げやりともとれる仕上がり。まぁ、1万円ほどの価格差があるのでそれは些細なことでしょう。塗装はつや消しで手触りも非常によく、ロゴの配置は目立たず隠れずでちょうどいい。イヤーパッドやヘッドバンドのクッション性は少し固めだが合格点。しかし、ヘッドバンド部のクッションパーツにはラバーっぽい素材を使用している為、耐久性は素晴らしいのだろうがつけ心地的には少しマイナスになってしまっているのが惜しい。と、外装に関しては60〜70点と言ったところだが、このシリーズの目玉はなんと言ってもサブウーファーの存在でしょう。低音ジャンキーにはたまらない音による空気の振動を頭部全体で感じる事ができ、これだけで100点差し上げたいほど。ウーファーを停止すれば通常のヘッドホンとして作動するため高音のみ楽しむ事も可能。その調節に使うスライダーは無段階調整が可能でかなり自由に制御することができる。素の音質でこそWH1000シリーズには及ばないものの、ブルブル震えるほど力強い低音はヘッドホンで体験するにはこのモデルでしか不可能じゃないだろうか。アラを探せばいくつか見つかるがそんな些細な問題はド迫力の低音を前にすればたちまちプラスに転じてしまうほど聴いていて気持ちが良い。普通のヘッドホンでは満足できない方には特におすすめのヘッドホンです。